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解析力学キャンパス・ゼミ (馬場 敬之 (著), マセマ出版社)を読んだ感想です

解析力学キャンパス・ゼミ 馬場 敬之 (著), マセマ出版社

期間: 15日程度

特徴

単純な例を多く挙げつつきちんと導出や計算過程を書いてくれている

内容

  • 基礎事項
    • 回転行列
    • ラグランジュの運動方程式、ハミルトンの正準方程式を使用した練習問題
  • ラグランジュの運動方程式
    • オイラー角
    • オイラーの方程式
    • 変分原理
    • 仮想仕事とダランベールの原理
  • ハミルトンの正準方程式
    • 位相空間とトラジェクトリー
    • 正準変換
    • リウビルの定理
    • ポアソン括弧
    • 無限小変換

感想

事前知識:

力学の大学院授業を受講して何となく一般化座標のイメージが出来ていた。ラグランジュの運動方程式はわっぱりわかっていなかった。

全体

さすがマセマ。数学的に難しい部分をわかり安く説明していて、自分で導出できる。全体的にわかったような気がする(気がするというのは重要)。

練習問題はほぼなく、導出と例題がほとんど。

他の難しい顔した本を読む前に一回読むといいと思う。

ラグランジュの運動方程式

一般化座標で表記できるため、足が固定されていない移動ロボットの運動を考える上で重要。

ラグランジュの運動方程式:

$$ \frac{d}{dt}(\frac{\partial L}{\partial\dot q_i})-\frac{\partial L}{\partial q_i}= Q_i (i =1,2,..,f)$$

$$L=T-U$$

L:ラグランジアン

Q:非保存力による一般化力

f:自由度

q:一般化座標

一般化座標を用いて記述することで、ニュートンの運動方程式で考えなければならなかった外力や束縛力を無視して記述できる。これは素晴らしい!!

デカルト座標、極座標、球座標で考えた後、座標を一般化する。力学の記憶が定かではなくてもわかるように、自由度やコリオリの力など出てくる専門用語には必ず説明があった。

オイラー角がちょいイメージしにくかったが、他のどの本より丁寧に書いていたと思う。

かなり丁寧かつ簡単に書いている。最適降下線問題やサイクロイド曲線の問題程度までの難易度で、わかりやすい。

ハミルトンの正準方程式

ハミルトンの正準方程式:

$$ \frac{d q_i}{d t}=\frac{\partial H}{\partial p_i} $$ $$ \frac{d p_i}{d t}= - \frac{\partial H}{\partial q_i} $$

$$H=\Sigma ^f_{i=1}p_i \dot q_i - L$$

$$p_i=\frac{\partial L}{\partial \dot q_i} (i =1,2,..,f)$$

H:ハミルトニアン

q_i:一般化座標

p_i:一般化運動量

トラジェクトリー(位相空間内の代表点が描く軌跡みたいなもの)がイメージしにくく、大変だった。

個人的ハイライト

p164~ :単振動のトラジェクトリーは楕円形、という話から E=$h\nu$ ,光量子のエネルギーに触れたところが面白かった。計算量は増えるが、この考えから統計力学や量子力学に発展すると言うのが面白い。

関連

他のいろんな力学の本と合わせて読みたい。

次に読みたい

統計力学キャンパス・ゼミ馬場 敬之 (著) マセマ出版社

解析力学 細谷曉夫著 -やまなみ書房 <=無料で公開してくださっている神様ですありがとうございます!!!!